■ナムラクレア
【中間調整】前走のフィリーズRでは単勝1.7倍という断然の1番人気に支持されるも、アタマ差の2着。人気は裏切ってしまったが、勝ち馬が内を絶妙に立ち回ったのに対しナムラクレアは4角で外に膨れるロスがあったことを考えれば、負けて強しの内容と言えた。その後は桜花賞に向け、在厩で調整されている。3月21日にさっそく坂路15-15を出し、24日には坂路ラスト2F12秒1-12秒0を楽にマークと回復の順調さをアピール。CWでの1週前追いには浜中騎手が騎乗し、直線半ばでは準オープン馬と激しい追い比べとなったが、これをねじ伏せて大きく先着。集中力抜群といった雰囲気だったし、この時点でほぼ態勢は整ったようだった。
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【最終追い切り】1週前の稽古内容が濃厚だったので、レース当週は長谷川師が感触を確かめるセーブ気味の内容に留まった。それでも高いモチベーションをアピールするかのように、前進気勢にあふれた行きっぷりを披露。脚はしっかり溜まっており、促されたラストではピッチを一気に上げて鋭く切れた。単走とは思えない、迫力十分の動き。
【見解】稽古駆けする馬ではあるが、それを差し引いてもこの中間の動きは抜群にいい。前走時に取り入れた1週前のCW追いを今回も踏襲。強度を一気に上げて実戦並みの攻めをこなせたあたり、前走の反動は一切なく体調を高いレベルで維持できていることがうかがえる。そのCW追いでは長めからしっかり時計を出し、マイル対応は抜かりなしといったところ。もちろん最終追いの坂路で見せたスピード感も上々だった。大仕事をやってのける可能性は十分にある。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。