■クラヴェル
【中間調整】昨年秋のエリザベス女王杯では2着ステラリアにクビ差まで迫る3着と実力は十分。前走・日経新春杯は勝ち馬に1秒以上離された8着に終わったが、レース中に肺出血を発症しており鞍上が最後はまったく追わなかったものだ。そこから5カ月の休養でじっくり立て直され、昨年2着だったこのレースに再度挑戦する。5月21日に帰厩。まずは様子を見られ25日に坂路14-14で初時計を消化した。以降坂路での馬なり調整で徐々に体を作り直し、6月10日の1週前金曜追いで帰厩後初めてのコース追いを行った。そこでしっかりラストに負荷を掛けられ、スムーズな切れで応えている。
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【最終追い切り】今回初コンビを組む北村友騎手が騎乗しい、CWでユニコーンSに出走するハセドンら2頭を相手にした3頭併せ。真ん中に進路を取った直線では力んだのか早めに抜け出してしまい、1頭となってフワッとなるシーンが。内のハセドンは折り合い重視で迫ってこなかったが、外の3歳未勝利には盛り返されてしまい、これをなんとか凌いでクビ差ほどの先着を果たした。動きそのものは軽快ながら、全体的にチグハグだった印象は否めない。
【見解】肺出血明けで、攻めの立ち上げはどうしても慎重にならざるを得なかったか。脚捌きなどは軽快で肉体面は問題なさそうだが、メリハリが感じられなかった最終追いを見る限り、まだ精神面がまだ追いついていない印象。万全とは言い難い。
総合評価「B」
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西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。