大谷翔平投手のMVPに異議を唱えるなど過激な発言で知られる米司会者クリス・ルッソ氏が、今度はヤンキースからフリーエージェント(FA)になったフアン・ソト外野手の争奪戦について言及し、「メッツ有利」とコメントした。「マッド・ドッグ(狂犬)」の愛称を持つ同氏の発言は、今回もまた物議を醸している。
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■大谷翔平のMVPを否定し物議
過激な発言でたびたび炎上するルッソ氏。昨年9月には2度目のMVP受賞が確実視されていた大谷(当時エンゼルス)に対して、「私ならばMVPに選ぶわけがない。MVPとは最も『Valuable(価値がある)』な選手という意味で、彼は最も価値がある選手ではない。(右肘の負傷で)9月はほとんどロッカーが空で、8月1日から投げてもいない」と話し、物議を醸していた。
テレビやラジオ番組の司会を務めるとともに、スポーツコメンテーターとしての顔も持つ同氏の主張は常に賛否両論渦巻くが、実は米スポーツ界に精通していることでも知られており、米スポーツメディア『CLUTCH POINTS』などは、「特にニューヨークのスポーツについて、マッド・ドッグことクリス・ルッソほど詳しい人はいない」と記すほど。
そんな同氏は今回、米紙『ニューヨーク・ポスト』のポッドキャストに出演。同紙のジョン・ヘイマン記者とともにソト争奪戦について持論を述べた。
■「なんでカナダに行くのか」
「ソトがメッツに行くという予感がする。彼が訪れた唯一の豪邸は、ビバリーヒルズにあるメッツのオーナー、スティーブ・コーエンの家だった。コーエンは彼に一番多くの金額を提示できると思うし、(移籍の判断が)お金の問題ということであれば……。まあ、99%お金だが、メッツが有利になると思う」とし、富豪オーナーの札束攻勢が実ると予想した。
さらに「ドジャースに行くとは思わない。トロント(ブルージェイズ)に行くとも思わない。なんでカナダに行くのか」と他の移籍先候補をあっさり否定し、「ヤンキースかメッツになると思う。ヤンキースの可能性も排除しない」とした。
同氏はソトの決断時期についても言及。「通常よりもずっと早く決まるようだ。ありがたいことだ。大物FA選手が3月まで契約を待つのは嫌だ。現時点ではウインターミーティングが終了する頃には決定が下されると思う。昨年、ちょうどその頃に決断したショウヘイ・オオタニがトレンドを作ったのかもしれない」と述べ、現地12月9日から始まるウインターミーティングが目安になるとした。
「狂犬」の予想は当たるのか。ヤンキースファンの反発は目に見えるようだが……。
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