【皐月賞/危険な人気馬】重賞ウイナーは“バッサリ”消し 「この1勝はアドバンテージにならず」

 

【皐月賞/危険な人気馬】重賞ウイナーは“バッサリ”消し 「この1勝はアドバンテージにならず」

牡馬クラシック第1弾、第83回皐月賞(GI、芝2000m)は、1強ムードだった桜花賞とは打って変わり、GI馬不在で本命なき混戦模様。デビュー2戦目で京成杯を制したソールオリエンスや、共同通信杯勝ち馬ファントムシーフ、きさらぎ賞覇者フリームファクシなど、重賞ウイナーが勢ぞろい。加えて、トライアルを勝ち上がったタスティエーラベラジオオペラなども参戦し、どこから入っても良さそうな一戦だ。

そんな中、2戦2勝の無敗馬ソールオリエンスが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■キャリアの浅さ、少頭数のレースしか経験していない

昨年11月の東京でデビューVを果たしたソールオリエンスは、2戦目の前走京成杯が圧巻の内容。直線入り口で大きく外に膨れてしまい、一時は先頭から4~5馬身の差をつけれられたものの、そこから態勢を立て直して再加速。上がり最速の決め手を繰り出し、先団を一気に飲み込むと、2着に2馬身半差をつける快勝劇を演じて見せた。

その勝ちっぷりから、クラシック候補に名乗りを上げたわけだが、この京成杯の勝ち馬は、出世しないことでも有名なレースだ。1999年に中山2000mに施行条件が変更されて以降、勝ち馬が後にGIを制したのは、10年のエイシンフラッシュただ1頭。2004年に、キャリアで唯一の敗戦を喫した(3着)キングカメハメハのような例もあるが、それ以外はほとんど、GI馬まで上りつめることなくターフを去っている。

過去10年の皐月賞で、京成杯からの直行組の成績は【0.0.1.4】と、2018年にジェネラーレウーノが3着に好走した例があるのみ。京成杯から1戦挟んで皐月賞のパターンを含めると【0.0.1.8】と、さらに成績は落ちており、皐月賞と同じ中山2000mでの重賞勝ちは、大きなアドバンテージとはならない。

また、今回が3戦目となるソールオリエンスだが、そのキャリアの浅さもネック。昨年、イクイノックスがキャリア2戦で皐月賞2着に好走したが、過去10年のキャリア2戦以下の馬は【0.1.0.6】と基本的には厳しい戦いを強いられる。

それでも、イクイノックスと同じキタサンブラックを父に持つソールオリエンスなら、昨年の再現も、と考えたいところだが、ソールオリエンスは過去2戦とも9頭立てのレースで、多頭数競馬の経験値がない。

イクイノックスは、デビュー戦で15頭立てを経験済みだったが、キャリア2戦で敗れた馬、例えば18年キタノコマンド―ル(3人気5着)は最高で12頭立て、22年ダノンベルーガ(2人気4着)は11頭立てと、比較的少頭数のレースしか経験しておらず、キャリアの浅さプラス、多頭数でのレース経験値の無さは、皐月賞においてはマイナス材料と言わざるを得ない。

京成杯の勝ち方から人気を集めそうな存在のソールオリエンス。今回は他馬のマークも厳しくなり、さらに初めてのフルゲートのレースで、京成杯で見せたような若さを出してしまうと、本来の力を発揮することができないのではないか。そう考えると、妙味も乏しく、ここは思い切って「消し」でいきたい。

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著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

izukawaya