■アドマイヤハダル
【中間調整】若葉Sを快勝し、皐月賞では2着にクビ+クビ差の4着と3歳春の時点でポテンシャルの高さを示したが、日本ダービーで大敗。その後は成長優先で菊花賞など秋の大レースは見送り、約半年間の休養を経て、ここまでリステッド競走を2回走ってディセンバーS5着、白富士S2着と着実に良化気配を感じさせている。前走後は在厩で様子を見つつ金鯱賞などに進む可能性もあったようだが、近2走連続で手綱を握っていた横山武騎手が騎乗可能となり、中山記念への進出が決まった。前走時である程度の段階まで気配は上がっており、負荷はそこまでではないが1週前のCW併せ馬では余力を十分に残し、6F80秒を切る好時計をマーク。目標とした古馬2勝クラスを子供扱いにした。
◆【中山記念2022予想/追い切り診断】ダノンを上回る「A」評価は穴馬 陣営評を覆す「乗り込みの質と量」
【最終追い切り】輸送を控えた今週は確認程度の坂路単走。それでも高いモチベーションを誇示するように、序盤から抑え切れない手応えでグイグイ進んでいき、ラストの促しにはさらに重心をグンと沈めた。気迫十分。
【見解】3歳時はスレンダーな馬体だったが、目下ムキムキ。パワーアップぶりは著しく、長期休養の判断は吉と出たようだ。気持ちの面も2回使われたことで乗りに乗っているような雰囲気。最終追いで見せた、とても単走とは思えない気迫は特筆モノだった。勝ち負け濃厚。
総合評価「S」
◆【中山記念2022予想/追い切り診断】上位人気に不満の「B」評価 ギアの入りが半端「万全とは言えない」
◆【中山記念2022予想/追い切り診断】人気一角は及第点「A」評価 押せ押せローテも「使ってさらに上向き」
中山記念2022予想コラム一覧
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズVol.1】単勝オッズ“2桁”以上の刺客 「舞台が中山ならアタマも狙える」
◆【穴馬アナライズVol.2】想定“7人気”前後の盲点 「前走大敗でここは妙味あり」
◆【穴馬アナライズVol.3】惨敗続きで“下位人気”の爆穴 「カギを握る先行勢の一発」
◆【危険な人気馬-前編】上位人気の一角は“消し” 春の中距離路線を占う一戦で「買うべきではない」1頭とは
◆【危険な人気馬-後編】高配当メーカーの爆穴に再度注目 逃げ馬多数でも「展開不問」
▼データ予想
◆【騎手データ】前日20倍前後でも侮れない人馬 「連対率100%」に該当で軽視禁物
◆【データ攻略-前編】人気の一角に「連対率0%」の壁 目下充実も舞台替わりに警鐘
◆【データ攻略-後編】想定30倍前後の盲点 条件好転で「馬券内率100%」が後押し
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】最多3勝の「良枠」にはパンサラッサ 人気のダノンザキッドは大外枠からの発走
◆【血統傾向】惨敗続きの穴馬に”妙味” 単回収値「959」の復活を期す重賞馬
◆【脚質傾向】先行が驚異の「勝率90.0%」も、好走に必要な条件とは
◆【前走ローテ】注目すべきはレースのクラスも、連対への「必須条件」とは
◆【人気傾向】1人気が連勝中も、注意すべきは2人気との「オッズ差」
著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。