前編ではダノンザキッドとカラテの明暗分かれるデータについて取り上げたが、後編でデータ面から上位進出の可能性を秘めた穴馬候補2頭を取り上げたい。
◆【中山記念2022予想/追い切り診断】ダノンを上回る「A」評価は穴馬 陣営評を覆す「乗り込みの質と量」
■データが導く2022中山記念の穴馬候補は
<穴候補1 ガロアクリーク>
昨年のエプソムC以来の実戦復帰となる同馬。さすがにこのレース間隔では厳しいのでは。と思ってしまうかもしれないが、不安要素を吹き飛ばすデータがこちら。
・中山芝1800mの成績【1-0-1-0】
この舞台で負かした馬にはのちのダービー3着馬ヴェルトライゼンデの名前が。当時は春の中山芝だったが、同じようなシチュエーションで臨める点はプラスと言えるだろう。コントレイル引退に伴って寂しい印象がある現5歳世代だが、世代上位馬の意地を見せたいところだ。
<穴候補2 ウインイクシード>
8歳を迎えた古豪。久しく勝ち星から遠ざかっているものの、近走は着順ほど大負けしているわけではない。GI馬も出走するこの舞台で後押しを得るべく、今回は「人」の力を借りる。
・松岡正海×2012年以降の中山記念成績【2-1-1-1】
馬券内率は驚異の80%。5人気1着ウインブライト、7人気2着シルポートなど配当妙味のある馬を次々に馬券内へと導いていたのだ。この馬自身、昨年の中山記念では勝ち馬と0秒1差の3着。前走も外枠の影響が大きかったレースと捉えたとき、4枠7番は比較的スムーズに立ち回れる枠と言えそうだ。
◆【中山記念2022予想/データ攻略-前編】人気の一角に「連対率0%」の壁 目下充実も舞台替わりに警鐘
▼その他データ予想
◆【中山記念2022予想/騎手データ】前日20倍前後でも侮れない人馬 「連対率100%」に該当で軽視禁物
中山記念2022予想コラム一覧
▼追い切り診断
◆【S評価】重賞未勝利でも最高評価「S」 気迫の最終追いで「勝ち負け濃厚」
◆【A評価】人気一角は及第点「A」評価 押せ押せローテも「使ってさらに上向き」
◆【A評価】ダノンを上回る「A」評価は穴馬 陣営評を覆す「乗り込みの質と量」
◆【B評価】上位人気に不満の「B」評価 ギアの入りが半端「万全とは言えない」
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズVol.1】単勝オッズ“2桁”以上の刺客 「舞台が中山ならアタマも狙える」
◆【穴馬アナライズVol.2】想定“7人気”前後の盲点 「前走大敗でここは妙味あり」
◆【穴馬アナライズVol.3】惨敗続きで“下位人気”の爆穴 「カギを握る先行勢の一発」
◆【危険な人気馬-前編】上位人気の一角は“消し” 春の中距離路線を占う一戦で「買うべきではない」1頭とは
◆【危険な人気馬-後編】高配当メーカーの爆穴に再度注目 逃げ馬多数でも「展開不問」
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】最多3勝の「良枠」にはパンサラッサ 人気のダノンザキッドは大外枠からの発走
◆【血統傾向】惨敗続きの穴馬に”妙味” 単回収値「959」の復活を期す重賞馬
◆【脚質傾向】先行が驚異の「勝率90.0%」も、好走に必要な条件とは
◆【前走ローテ】注目すべきはレースのクラスも、連対への「必須条件」とは
◆【人気傾向】1人気が連勝中も、注意すべきは2人気との「オッズ差」
▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「中山記念編」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。