27日に中山競馬場で行われる中山記念(GII、芝1800m)の「血統傾向」を分析する。
ホープフルS勝ち馬で前走マイルCS3着の実績があるダノンザキッドや昨年の皐月賞で4着の実績があるアドマイヤハダル、福島記念覇者のパンサラッサ、前走の東京新聞杯で3着のカラテなど、実績馬が集う重要な一戦となる。
ここでは、血統データから読みとく中山記念の推奨馬を紹介する。
◆【中山記念2022予想/追い切り診断】上位人気に不満の「B」評価 ギアの入りが半端「万全とは言えない」
■パワーと持続力に富んだステイゴールド系とキズナ産駒に注目
データは2017年以降の中山記念を集計。3着内馬の血統表は以下の通り。
過去5年の優勝馬は、いずれもサンデー系。なかでもステイゴールド系種牡馬は【2-2-0-7】(勝率18.2%、連対率36.4%、複勝率36.4%/単回収値111)と好成績を残している。
その理由はコース形態とレース展開にある。中山芝1800mは、スタートしてすぐに急坂が待ち構える起伏に飛んだコース形態で、加えて当レースにはマイル路線からの参戦馬も多く、ゴールまでワンペースで流れる傾向にあり、「消耗戦」になりやすい。そこで、パワーとスピードの持続力に富んだステイゴールド系種牡馬の出番というわけだ。
今年出走予定のステイゴールド系はオルフェーヴル産駒のヒュミドールが該当。また、父ステイゴールド系×母父グレイソヴリン系の組み合わせは厳冬期の芝コースを得意としており、2017年以降で出走した牡馬(セン馬含む)は【9-6-6-35】(勝率16.1%、連対率26.8%、複勝率37.5%/単回収値140)と好成績を収めている。中山記念で2勝を挙げているウインブライトもこれに該当していただけに、ヒュミドールは穴馬候補として推奨する。
また、サンデー系の中でも、ステイゴールドと同じくパワーとスピードの持続力が特徴のキズナ産駒にも注目したい。今年はマルターズディオサが出走予定。キズナ産駒の牝馬が中山芝のオープン以上に出走してきた場合【5-1-0-19】(勝率20.0%、連対率24.0%、複勝率24.0%/単回収値516)と勝率が高い。これを1~3月の時期に絞ると【3-1-0-8】(勝率25.0%、連対率33.3%、複勝率33.3%/単回収値959)とさらに期待値が上がる。
2戦連続で惨敗続きの今回は人気落ちが想定され、妙味を考えるとマルターズディオサを本命に推したい。
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】最多3勝の「良枠」にはパンサラッサ 人気のダノンザキッドは大外枠からの発走
◆【脚質傾向】先行が驚異の「勝率90.0%」も、好走に必要な条件とは
◆【前走ローテ】注目すべきはレースのクラスも、連対への「必須条件」とは
◆【人気傾向】1人気が連勝中も、注意すべきは2人気との「オッズ差」
中山記念2022予想コラム一覧
▼追い切り診断
◆【S評価】重賞未勝利でも最高評価「S」 気迫の最終追いで「勝ち負け濃厚」
◆【A評価】人気一角は及第点「A」評価 押せ押せローテも「使ってさらに上向き」
◆【A評価】ダノンを上回る「A」評価は穴馬 陣営評を覆す「乗り込みの質と量」
◆【B評価】上位人気に不満の「B」評価 ギアの入りが半端「万全とは言えない」
▼穴馬予想
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▼データ予想
◆【騎手データ】前日20倍前後でも侮れない人馬 「連対率100%」に該当で軽視禁物
◆【データ攻略-前編】人気の一角に「連対率0%」の壁 目下充実も舞台替わりに警鐘
◆【データ攻略-後編】想定30倍前後の盲点 条件好転で「馬券内率100%」が後押し
文・中井達也(SPREAD編集部)