4月3日に阪神競馬場で行われる大阪杯(GI、芝2000m)の「血統傾向」を分析する。
昨年GI3勝の大活躍で年度代表馬に輝いたエフフォーリアや、前走の金鯱賞でハナを奪って主導権を握り、そのまま後続を寄せつけずにレコードタイムで逃げ切ったジャックドールをはじめ、昨年の大阪杯を制したレイパパレ、前走香港Cで後方待機から最後は外から鋭く脚を伸ばし2着と好走したヒシイグアスら豪華絢爛なメンバーが揃った。
ここでは、血統データから読みとく大阪杯の推奨馬を紹介する。
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■瞬発力が求められるレースで、切れ味のあるサンデー系が優勢
データはGI昇格した2017年以降の大阪杯を集計。3着内馬の血統表は以下の通り。
このように、サンデー系が全勝しており、2016年以前のG2時代を含むと目下11連勝中と大得意なレースだ。なかでも、ディープインパクト系が【2-2-4-19】(勝率7.4%、連対率14.8%、複勝率29.6%/単回収値127)と優秀で8年連続馬券内に好走している。
この理由はコース形態とレース展開にある。阪神芝2000mは、コーナー4度の内回りで、スタート直後に急坂が待ち構えているコース形態。加えて当レースには中距離路線からの参戦馬も多く、スローペースで流れる傾向にあり、「瞬発型」になりやすい。それが、瞬発力に富んだサンデー系種牡馬がフィットする所以だ。今回はサンデー系の3頭を推奨馬としてピックアップしたい。
一頭目は大阪杯連覇を狙うレイパパレだ。父ディープインパクト×母父ヴァイスリージェント系の牝馬は阪神芝2000mの重賞に出走すると【3-0-1-1】(勝率60.0%、連対率60.0%、複勝率80.0%/単回収値618)と抜群の成績を収めている。前走金鯱賞では、久しぶりに折り合うなど気性面での成長も見せており、得意の舞台で昨年の再現を期待したい。
二頭目は、同じ金鯱賞組のステラリアに注目。父キズナ×母父サドラーズウェルズ系の牝馬は、前走休み明けで6着以下に敗れた後の叩き2戦目の芝レースだと【2-1-1-4】(勝率25.0%、連対率37.5%、複勝率50.0%/単回収値98、複回収値717)と前走金鯱賞11着から上積みが見込まれる今回は激走の可能性が高く、穴馬候補として推奨したい。
最後の三頭目は、馬券妙味のある穴馬候補としてハーツクライ産駒のスカーフェイスを取り上げたい。父ハーツクライ×母父クロフネの牡馬は、距離延長で迎える阪神芝2000m以上に出走すると【3-1-1-6】(勝率27.3%、連対率36.4%、複勝率45.5%/単回収値384)と非常に高い単回収値をマーク。前走は1800mのペースにうまく追走できず後方からの競馬になってしまったが、距離延長で迎える今回、好位で脚を溜めることができれば馬群から突き抜けられるだけの力はある。
◆【動画プレーバック/大阪杯2021】レイパパレが逃げでコントレイル、グランアレグリアらの強豪を破り無敗でGI制覇
▼その他、過去10年データ傾向等
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大阪杯2022予想コラム一覧
▼追い切り診断
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▼穴馬予想
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▼データ予想
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ダービー卿チャレンジトロフィー2022 データコラム一覧
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文・中井達也(SPREAD編集部)