今週は中山競馬場でGI・皐月賞(芝2000m)が行われる。
2戦2勝のキャリアで臨むダノンベルーガ&イクイノックスに2歳王者ドウデュース&キラーアビリティ。未知の新興勢力vs実績馬が覇を競う今年は見どころ満載と言えるだろう。虎視眈々と一発を狙う伏兵陣も含め、難解極まりないレースだ。
データで紐解く今年の皐月賞。過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをもとに、有力馬と穴馬候補を紐解いていく。
◆【皐月賞2022予想/穴馬アナライズVol.2】単勝オッズ“20倍”以上 「一段上のレベルアップに成功」
目次
■ドウデュースに吹き荒れる「朝日杯FS勝ち馬」という向かい風
無傷の3連勝で朝日杯フューチュリティSを制し、2歳王者としてクラシック初戦を迎えるドウデュース。前哨戦の弥生賞をひと叩きされて臨むここはローテーションの利も強調したいところだが……ここでは戦績から導かれるマイナスデータが出現する。
・2015年以降の朝日杯フューチュリティS勝ち馬成績【0-1-0-4】
リオンディーズやダノンプラチナ、アドマイヤマーズなど年明け初戦で馬券内に入った馬も上位進出とはならず。阪神芝1600mで示したマイル適性はマイナスに働くとのデータだ。ちなみにドウデュースの父であるハーツクライ産駒は過去10年の皐月賞で【0-1-0-13】。立ちはだかる条件は決して楽ではない。
◆【皐月賞2022予想/血統傾向】単回収値「206」の穴データに“中山の鬼”一族が該当
■イクイノックスを後押しする「馬券内率71%」データ
前走東スポ杯2歳Sと異例のローテで臨むイクイノックス。「2月、3月からレースを使い出すと、ダービーまで持たないのではないかと……」と木村師が語るように、王道ローテでは馬が耐えられないのだろう。特に取捨が厄介な1頭だが、ここでお伝えしたいのは以下のデータ。
・東京芝1800m重賞で2着に0秒3差以上勝利【3-0-2-2】
好走馬はゴールドシップ、コントレイル、エフフォーリアなど。東京芝1800mで発揮した圧倒的なパフォーマンスは皐月賞の舞台で大きなアドバンテージとなる。馬券外に敗れた2頭はワグネリアン、スワーヴリチャードとともにダービーで連対をはたした馬。もし今回凡走を喫したとしても、ダービーまで見限りたくないと思わせるデータだ。
◆【皐月賞2022予想/データ攻略-後編】厩舎と血統が後押し、波乱を巻き起こす可能性十分の魅力的な穴馬候補
▼その他、データ予想
◆【皐月賞2022予想/騎手データ】明暗分かれる人気騎手 条件合致で「連対率75%」の人馬とは
皐月賞2022予想コラム一覧
▼追い切り診断
◆【S評価】ドウデュースに文句なしの「S」評価 「戴冠を意識できる」
◆【A評価】異例ローテで臨む人気馬に「A」評価 逆風にも“どこ吹く風”
◆【A評価】メリハリある動きで2歳王者を上回る高評価 「持ち前の特徴」を発揮か
◆【B評価】2歳王者の一角に「B」評価 「クラシック」には心もとない
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズVol.1】想定“8人気”前後 「波乱の使者となる資格は十分」
◆【穴馬アナライズVol.2】単勝オッズ“20倍”以上 「一段上のレベルアップに成功」
◆【穴馬アナライズVol.3】馬券内で“万馬券”射程の爆穴 「明らかに過少評価」
◆【危険な人気馬】イクイノックスは“消し”評価 「不安要素のほうが大きい」
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】ドウデュースは6枠12番 5年連続で連対中の「4枠」には伏兵2騎が入る
◆【血統傾向】単回収値「206」の穴データに“中山の鬼”一族が該当
◆【脚質傾向】キーワードは「上がり2位」の好位差し 優勝候補は2歳GI馬2騎
◆【前走ローテ】王道ローテは前走・共同通信杯組 “穴”は弥生賞組の人気薄
◆【人気傾向】“幸運”の8番人気に警戒 低評価の重賞ウイナーが穴を開ける
アーリントンカップ2022 データコラム一覧
◆【アーリントンC2022/枠順・騎手データ】過去10年のグラフデータから読み解く狙うべき馬とは
◆【アーリントンC2022/前走ローテ】動く過去10年データグラフから読み解く狙うべき馬とは
◆【アーリントンC2022/人気傾向】過去10年のグラフデータから読み解く狙うべき馬とは
▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「2022皐月賞編」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。