前編ではシュネルマイスターとファインルージュのデータについて取り上げたが、後編でデータ面から上位進出の可能性を秘めた穴馬候補2頭を取り上げたい。
◆【安田記念2022予想/データ攻略-前編】シュネルマイスターとファインルージュに“明暗”、馬券内率“100%”と“ゼロ”とは
目次
■データが導く2022安田記念の穴馬候補は
<穴候補1 イルーシヴパンサー>
破竹の4連勝で臨む舞台だが、GIでの良績に乏しい馬。GI馬が揃った今回は実績面で見劣りしてしまう感は否めないが、波乱の使者となりうるデータは存在する。
・前走芝マイル重賞で2着に0秒3差以上【1-3-1-1】
上記のなかには当時GIでの実績がなかったモーリスも該当。芝マイル重賞での着差が好走のバロメーターとなる馬券内率83.3%データだ。この馬自身、東京芝では【4-1-0-0】連対率100%。舞台適性と前走のパフォーマンスから、古馬GI即通用のシーンは想定しておきたい。
<穴候補2 ダノンザキッド>
無傷の3連勝で2歳王者に輝いた当時から一転、キャリアを重ねるたびに不安定さが露呈してしまっている印象。中山記念以来のレースかつ斤量58キロは簡単ではないと思われるが、以下のデータが後押しする。
・直線の長いコースの成績【2-0-1-1】
馬券内3戦の内訳は新馬戦、東スポ杯2歳S、そしてマイルCS。東スポ杯2歳SではのちのGI2勝馬タイトルホルダーを負かし、マイルCSはグランアレグリア、シュネルマイスター相手に僅差まで迫っていた。この中間は坂路中心の追い切りにシフトし、陣営もマイル仕様の馬体にモデルチェンジ。復活を期する2歳王者から目が離せない。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。