【根岸S/脚質傾向】4連勝中の「差し」が有利も ペース傾向から警戒すべき“伏兵”とは

 

29日に東京競馬場で行われる第37回・根岸S(GIII、ダ1400m)の過去10年データを紹介する。

前走の武蔵野Sでハナ差2着に敗れたがデビューから9戦連続連対中のレモンポップ、その武蔵野Sを制したギルデッドミラー、昨年の覇者で連覇の期待がかかるテイエムサウスダン、前走のJBCスプリントで3着と好走したヘリオスなどが出走予定となった。

ここでは予想のヒントとなる「脚質傾向」を紹介する。

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■差し・追込が9勝

過去10年、逃げ【0.0.0.10】、先行【1.4.2.34】、差し【5.4.3.44】、追込【4.2.5.39】と、圧倒的に差し・追込が有利。逃げは1着どころか3着すら入着することができていない。

[根岸ステークス]過去10年の脚質傾向

東京ダート最後の直線は約500m。さらに、残り400m付近から上り坂が待ち受けており、スピードで押し切ることは容易ではなく、中団から後方にかけて脚を溜めた馬の勝率が高い。

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差しは現在4連勝中。昨年は4角4番手から押し切りを図ったヘリオスを、7番手から脚を伸ばした6番人気のテイエムサウスダンが差し切りV。3着には4角15番手から追い込んだタガノビューティーが上がった。

2021年は4角10番手のレッドルゼルが1番人気に応えて勝利。2番人気のタイムフライヤーは7番手からジリジリと脚を伸ばしたが、最後は4角16番手の10番人気ワンダーリーデルが2着に追い込んでいる。

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■今年はハイペース必至

前述の2021・22年は前半3F34秒4のハイペース。前半3F35秒0となった2019・20年は好位追走のコパノキッキングが勝ち負けを演じ、むしろ追込勢が不発だったように、ペース次第では先行の出番もある。

今年はレモンポップヘリオステイエムサウスダンなど強力な先行馬が集まり、加えて芝でも先行できるスピードがあるホウオウアマゾンも出走予定。ハイペース必至のメンバー構成だけに、決め手のある馬が上位を賑わせそうだ。

昨秋の武蔵野Sでレモンポップを差し切ったギルデッドミラー、近走不振も昨年3着に追い込んだタガノビューティー、前走・すばるSで久々に上がり最速を計測したセキフウらはマークしておきたい。

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文●SPREAD編集部