19日に東京競馬場で行われるフェブラリーS(GI、ダ1600m)の「血統傾向」を分析する。
2018年以降のフェブラリーSで3着内に入った種牡馬データを集計した下記の血統表をもとに推奨馬2頭を紹介する。ここでは、そのうち1頭を紹介する。
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■パワーとスピードの持続力に富んだミスプロ系
いつもの表をみていくと、とりわけ強さを発揮しているのがフォーティナイナー系、ファピアノ系を含むミスプロ系種牡馬。その集計成績は【4.2.1.15】、勝率18.2%、複勝率31.8%、単回収値98と好成績を収めている。
一昨年に9番人気エアスピネル(キングカメハメハ産駒)が2着、2019年には8番人気のユラノト(キングカメハメハ産駒)が2着に激走したように人気薄の激走が目立ち、馬券妙味は十分。
対してダート界の大種牡馬・ゴールドアリュールを含むサンデー系産駒は過去5年で27頭の出走があったものの、勝ち星を挙げられていない。こういった傾向からも、フェブラリーSはパワーが求められる舞台と言えそうだ。
また東京ダ1600mは芝スタートから、緩やかなコーナーのワンターンコースで、急坂を含む長い直線が特徴。そしてフェブラリーSは根岸S組など1400m戦からの参戦が多く、テンが早くなり緩みの少ないスタミナの消耗戦になりやすいため、パワーとスピードの持続力に富んだミスプロ系の血が浮上してくるというわけだろう。
今回はサウスヴィグラス産駒に注目する。
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■テイエムサウスダン
父に2003年のJBCスプリントの優勝馬・サウスヴィグラス。母父に米GI・メトロポリタンHなど米GI・3勝のラングフールがいる配合。
本馬は1400m以下のレースを主戦場としているが、昨年のフェブラリーSでも2着に入っており、勝ち馬のカフェファラオに交わされてからも脚色が衰えておらず、マイルの距離は問題なさそう。
先行し道中3番手から勝機を見出した前走の根岸Sでは14着に敗れたが、スタミナ切れで下がってきた2頭の後ろに位置していたことで直線では前が壁になり、追い出せない不完全燃焼な競馬だった。不利がなければもう少しやれていたはずでこのレースは度外視できそうだ。
また、父サウスヴィグラス×母父ダンチヒ系の牡馬は、16頭立てのダート戦において、馬番が6番より内枠の場合【2.1.3.33】勝率5.1%、複勝率15.4%、単勝回収値20と物足りない成績。対して馬番が7番より外枠だと【9.6.2.35】勝率17.3%、複勝率32.7%、単勝回収値145。砂を被りにくい外枠に配置されると抜群の成績を挙げている。
今回も前走騎乗したC.ルメール騎手が騎乗することになりそうで、名手が同じ轍を踏むこともないだろうし、外めの枠をいてスムーズな競馬が出来れば念願のGIタイトルを手にできるかもしれない。
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文●中井達也(SPREAD編集部)