4月2日に阪神競馬場で行われる大阪杯(GI、芝2000m)の「血統傾向」を分析する。
2018年以降の大阪杯で3着内に入った種牡馬データを集計した下記の血統表をもとに推奨馬2頭を紹介する。ここでは、そのうち1頭を紹介する。
◆【大阪杯2023予想/追い切り診断】ジャックドールを上回る高評価「A」 「不安はほぼ払拭された」
Advertisement
■瞬発力のあるサンデー系が大威張り
過去5年はサンデー系が全勝。GII時代を含むと目下12連勝中と大得意なレースだ。なかでも、ディープインパクト系が【3.2.4.19】勝率10.7%、複勝率32.1%、単回収値332と非常に優秀。昨年も8番人気のポタジェが勝利するなど9年連続で馬券圏内に好走している。
一方、キングマンボ系種牡馬は【0.1.1.11】と苦戦傾向。今年もドゥラメンテ産駒のスターズオンアースなど3頭が出走を予定しているが、今回は評価を下げたいところ。
この理由はコース形態とレース展開にある。阪神芝2000mは、コーナー4度の内回りで、スタート直後に急坂が待ち構えているコース形態。加えて当レースには中距離路線からの参戦が多く、スローペースで流れる傾向にあり、「瞬発型」になりやすい。それが、瞬発力に富んだディープインパクト系種牡馬がフィットする所以だ。
そこで今回はディープインパクト産駒に注目する。
◆【大阪杯2023予想/データ攻略】“勝率80%”を味方にGI初制覇へ 「4.0.0.1」条件が導くVロード
■ポタジェ
父に無敗の3冠馬・ディープインパクト、母はBCディスタフを優勝するなど米GI6勝のジンジャーパンチ、半姉にオールカマーを制するなど重賞4勝のルージュバックがいる血統構成。
本馬は、昨年の大阪杯覇者。重賞では善戦マンのイメージがあったが、大阪杯ではひと息違う競馬を披露。いつもより前めで進めると、レイパパレやエフフォーリア、ジャックドールといった実力馬に競り勝ってGI初制覇を成し遂げた。
その後は天皇賞・秋13着、有馬記念12着、金鯱賞6着と敗戦が続いているが、今回の舞台である阪神芝2000m戦に限ると【3.1.0.0】ともっとも得意にしているコース。操縦性の高さに優れており、阪神の内回りコースなら期待値は高い。
コース適性の高さは血統配合の後押しが強く、父ディープインパクト×母父ヴァイスリージェント系の牡・セン馬は、2018年以降、急坂がある右回りの競馬場(中山、阪神)に出走すると【19.12.8.79】勝率16.1%、複勝率33.1%、単回収値206。
なかでも前走で同距離の左回りコースを走っていた馬に絞ると【5.4.1.11】勝率23.8%、連対率42.9%、複勝率47.6%、単回収値674と、抜群の連対率を誇っている。本馬についても昨年このローテーションで大阪杯を制しており、再度の激走に注意が必要だろう。
▼その他、血統傾向
◆【血統傾向】想定オッズ“2桁”のGI馬に食指 「馬券内率5割」に跳ねるシーズン到来
大阪杯2023予想コラム一覧
▼騎手データ
◆【騎手データ】「鞍上×関西馬」で馬券内率100%の“鉄板”軸 一発警戒は単勝万馬券
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズVol.1】想定“8人気”前後の盲点 「前走を甘く見ると痛い目に遭う」
◆【穴馬アナライズVol.2】単勝オッズ“30倍”以上の刺客 「巻き返しの要素はてんこ盛り」
◆【穴馬アナライズVol.3】前日“10人気”前後の爆穴 「軽視禁物『2の2』の条件替わり」
◆【危険な人気馬】前走重賞Vの人気馬は“消し” 馬券内率10%未満のマイナス条件に抵触
▼追い切り診断
◆【追い切り診断】ジャックドールを上回る高評価「A」 「不安はほぼ払拭された」
◆【追い切り診断】スターズオンアースを上回る「S」の最高評価 「勝ち負け濃厚」
◆【追い切り診断】GI初戴冠狙う人気馬に辛口「B」 「戦える態勢は整ったが…」
◆【追い切り診断】想定“10人気”前後に「A」の高評価 「総体的にレベルアップ」
▼データ攻略
◆【データ攻略】勝ち時計が示す“名牝”の証 見落とし厳禁の「エグいラップ」とは
◆【データ攻略】“勝率80%”を味方にGI初制覇へ 「4.0.0.1」条件が導くVロード
◆【データ攻略】前走凡走の想定“8人気”前後 印を回すべき「連対率100%」の実績
◆【データ攻略】想定“6人気”以下の「3.0.0.1」 前走完敗も「血統×条件」で再浮上
◆【WIN5予想】メインはGI未勝利馬の“一点突破” 心斎橋Sは前走大敗馬を含め高配当狙い
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】ジェラルディーナは「勝率0%」の鬼門・1枠 伏兵“激走ラッシュ”の好枠に古豪
◆【前走ローテ】前走重賞Vの2騎に“勝率0%” ジェラルディーナも「ドボン」の危険性
◆【脚質傾向】差し・追込は“4角位置”がカギ 今年は「GI未勝利馬」がV最右翼
◆【人気傾向】馬券内率“5割超”の「1+2」人気で勝負も、警戒すべき相手とは
文●中井達也(SPREAD編集部)