■スターズオンアース
【中間調整】昨年春に桜花賞、オークスを勝利。その後骨折が判明し、三冠目の秋華賞はオークスからの直行に。本番では出遅れてしまい、他馬に寄られたことから後方14番手からの競馬を余儀なくされ3着という結果に終わっている。しかし直線では狭いところをメンバー最速の末脚を使って0秒1差まで詰め寄った内容で、二冠馬としてなんら恥ずべきところのない内容だった。今度は左前肢の繋靭帯炎が出てしまいまた休養に入るも、回復は比較的順調。1月末の時点で大阪杯を目標に定め、予定通り3月2日に栗東へ戻っている。5日に坂路14-14をこなしたのが初時計。2週前からウッド調整を織り込み、杉原騎手が騎乗した1週前のウッド3頭併せでは稽古駆けする馬を寄せ付けず最先着を果たした。まったくの馬なりでマークした3F36秒0、1F11秒1はいずれも過去最速。
【最終追い切り】レース当週はC.ルメール騎手が騎乗し、ウッドで3頭併せ。負荷は1週前の段階でしっかり掛かっており、時計面よりは操作性に磨きを掛けるような内容だった。とはいえ1週前と同じ稽古駆けする面々を相手にし、満を持して促されると軽快に回転数を上げ、楽々最先着を果たした。
【見解】繋靭帯炎明けとあって当初の調整はどうしても慎重気味。状況によってはヴィクトリアマイルへ復帰をズラす可能性もあったようだが、3月半ばからグンと整ってきたようで1週前には楽々好タイムをマーク。不安はほぼ払拭されたと見ていい。最終追いで見せた鞍上との意思疎通ぶりも申し分なく、精神面での成長が感じられるのは好材料。万全だ。
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総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。