■ラーグルフ
今年初戦の中山金杯を勝利して返す刀で臨んだ前走の中山記念は、後方から脚を伸ばすも、先に抜け出したヒシイグアスを捕えきれず2着まで。8カ月ぶりのライバルに完敗の印象があるが、後半に11秒台のラップが6連発したタフな流れを、8枠発走から終始外を回り、最後に差し込んできたのは立派と言える。さらに4角では、ヒシイグアスがインで脚を溜めていたのに対し、この馬は大外へ持ち出すロス。総合的に見れば、この馬も強い競馬をしていた。
重賞初制覇となった前々走も強い内容で、馬群の中でピタリと折り合うと、4コーナーをタイトにまわって2着馬を内に閉じ込め、最後は同馬の猛追を凌いでのV。自ら動ける競馬もできるようになってきており、折り合い良し、操作性良し、終い良しと、4歳を迎えて完成の域に到達しようとしている。
今回のライバルは昨年の牝馬二冠スターズオンアースをはじめ強敵揃いだが、前走で互角以上の競馬をしたヒシイグアスが上位人気に支持されるメンバーなら、この馬も通用していい。それでいながら想定“8人気”前後の盲点で、馬券の妙味も十分。前走内容から人気を落としているが、甘く見ると痛い目に遭う。
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著者プロフィール
山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長
元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。「ウマ娘」はゴールドシップ推し。