■プルパレイ
【中間調整】1勝クラスを快勝し、前走のデイリー杯2歳Sが重賞初挑戦だった。7頭立てというレースで早め先頭の形。そのまま押し切るかと思われたが、ヨーイドンの競馬に対応し切れず続々と差されての4着に終わっている。その後は在厩でGI・朝日杯フューチュリティSに向けて調整が続けられている。レース翌週の11月19日にさっそく坂路ラスト2F13秒4-13秒1(馬なり)をマーク。前走時である程度本数は乗り込まれていたようだが、すぐにこれだけ動けたあたり、相当余裕を残した仕上げだったのかもしれない。25日に併せ馬、28日にも併せ馬と着々と負荷アップ。鍛えて馬を強くする“須貝厩舎流”の稽古にしっかり食らいついている。2週前の坂路追いに主戦M.デムーロ騎手が跨り、併せ馬で先着。1週前のCW追いにも同騎手が騎乗し、ここでは外を回す形から年長馬に先着してみせた。
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【最終追い切り】前走時から仕上げをほぼ任されているデムーロ騎手が最終追いにも騎乗。相手は2歳馬ながらかなり稽古駆けする馬だったが、これに取り付くと重心をグンと沈めて気持ちを乗せ、最後は勢い優勢で併入に持ち込んだ。
【見解】デムーロ騎手が調整を任され、負荷や馬具などについても主体的に関わっているようだ。能力抜群ながら集中力に問題があった馬だが、馬具をいろいろ試して改善を図っている。先週装着したチークピーシズも悪くなかったようだが、今週のブリンカーはさらに効果あり。これまでなかなか馬を抜こうという気迫を見せなかった馬が、今週は気迫十分に相手を追い詰めた。厩舎流のハード攻め+名手の感覚の相乗効果、そしてブリンカー効果も加味すれば、GIで大きな結果を出しそうな雰囲気が漂う。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。