「前編」では朝日杯フューチュリティSのスピード化を唱え、ジオグリフ、セリフォス、ドウデュース、ダノンスコーピオンなど無敗馬の評価を下したが、「後編」では芝1400m実績のある馬から穴馬3頭を紹介する。
◆【朝日杯フューチュリティステークス2021予想/穴馬アナライズー前編】セリフォスは「△」評価、無敗馬から選ぶ“軸”の条件
■ドーブネ
「ウマ娘」のサイバーエージェント社長・藤田晋氏が、今年の千葉サラブレッドセールで約4億7000万円で購入し、デビュー前から注目を集めていた同馬。ここまで2戦2勝と、無敗でGIまで駒を進めてきた。
武豊が騎乗したデビュー戦は、スタートで行き脚がつかず後方からの競馬。途中、鞍上がなだめながら進むシーンも見られたが、勝負どころでは外からスムーズに進出し、先団をまとめて交わし勝利している。小回りの札幌だったが、スピードの持続力の高さを見せた内容だった。
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前走は1400m戦のききょうSで、ここでは吉田隼人に乗り替わり。スタートこそあまりよくなかったものの、二の脚が速くグングンと加速し、初戦とは一転今度は逃げる展開。2ハロン目が10秒6、3ハロン目は11秒1とハイペース気味に飛ばすかたちとなったが、直線でも渋太く伸びてそのまま押し切っている。
気性が前向きで幼いだけにモロさを残しており、レースぶりもまだ粗削りな面はある。それでいて無傷の2連勝なのだから潜在能力の高さは疑いようがなく、スムーズな競馬ができれば上位争いに加わっても驚けない。
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著者プロフィール
山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長
元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。会心の的中はキセキが制した2017年菊花賞の3連単55万9700円。