■セリフォス
【中間調整】新馬戦、新潟2歳Sと連勝して迎えた前走・デイリー杯2歳S。7頭立てと捌きやすい頭数ではあったものの、後方2番手からジワッと位置を上げると11秒4-10秒5-11秒9という速いレース上がりのなか、これをあっさり差し切って勝利を収めた。2着とはクビ差だったが、2着馬が内々で絶妙に立ち回っていたことを考えれば、着差以上の強さを見せたと言っていい。前走後は在厩で調整。12月3日の坂路追いが中間の初時計で、ここでラスト2F13秒7-12秒5(馬なり)とスムーズな加速を見せた。接戦を制したダメージはそこまでではなく、順調に回復したよう。1週前にC.デムーロ騎手が騎乗し、CW3頭併せで3F36秒2(一杯)という猛時計。行きたがる面を見せたが、初コンタクトだった鞍上がしっかり制御できていたのも良かった。
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【最終追い切り】1週前追いが実質の最終追い。今週は脚慣らし程度でよく、鞍上とのコンタクトを深めるのに注力した単走・馬なり調整だった。時計は平凡ながら、柔軟に体を使い体調万全をアピール。
【見解】前走時と比べ体は一気に引き締まり、精神面も安定。前走時の稽古ではピリピリした面が気になったが、この中間はメリハリの効いた動きができている。中4週と比較的短期間ながら、進境著しい。もちろんまだまだ成長の余地がありそうだが、現時点での完成度とデキ、そして前走で経験済みの阪神マイルが舞台なら勝ち負けになる。
総合評価「S」
▼追い切り予想
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朝日杯フューチュリティステークス2021予想コラム一覧
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▼データ予想
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。