「前編」ではジオグリフの不安材料を挙げ、消しの評価としたが、「後編」ではジオグリフに代わる本命、そして穴馬4頭を含めた対抗以下の結論を紹介する。
◆【朝日杯フューチュリティステークス2021予想/危険な人気馬-前編】無敗馬の一角は“消し” 2歳マイル王決定戦で「買うべきではない」1頭とは
■新潟2歳Sのリベンジへ絶好の舞台整う
本命には、前走の秋明菊賞を快勝したオタルエバーを指名する。ウォーターナビレラ(阪神JF3着)と比較しても遜色のない競馬センスの持ち主で、これまで戦ってきた相手も強敵が揃っていた。特に前々走の1勝クラスではキミワクイーン(阪神JF10着)にクビ差で敗れてしまったものの、3着馬のコムストックロードは先週のつわぶき賞を勝利するなど結果的にハイレベルな一戦だった。また、父リオンディーズもこのレースを制しているだけに血統面でも評価でき、鞍上の幸騎手との相性も抜群。今回が絶好の狙い目だろう。
対抗はダノンスコーピオン。前走の萩Sではキラーアビリティとの素質馬対決となったが、先に抜け出していたキラーアビリティを目標に一気に加速。上がり最速となる33秒5の末脚でクビ差差し切り勝利した。パドックでは少しトモの甘さが見えたもののレースではそれを微塵も感じさせない力強い脚力を披露。抜群の競馬センスを武器に初重賞となるここでも好走可能だろう。
以下、押さえでセリフォス、ドウデュース、プルパレイ、アルナシーム、トウシンマカオとする。プルパレイの前走、デイリー杯2歳Sでは逃げの手を打つも4着に敗れてしまったが、戦歴が示す通り、すべてのレースで「4角1番手」のポジションを確保できる競馬センスを持っており、またデビュー以来、馬体重の増減が「±2kg」をキープしており、厩舎流のハードトレーニングを課されても食の部分で自ら体重を管理できるような「大人びたメンタル」を持っているのだろう。そのメンタルが活きる形となれば圏内突入が見えてくるだけに抑えの評価とする。
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文・西舘洸希(SPREAD編集部)