12日に函館競馬場で行われる函館スプリントS(GIII、芝1200m)の「血統傾向」を分析する。
桜花賞3着馬・ナムラクレアや、昨年の覇者ビアンフェをはじめ、フィリーズレビュー以来の重賞制覇を狙うシゲルピンクルビー、前走のNHKマイルCから距離短縮で初の1200m戦に挑戦するプルパレイらサマースプリントシリーズの開幕戦に好メンバーが揃った。
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ここでは、血統データから読みとく函館スプリントSの推奨馬を紹介する。
■ダッシュ力と持続力を持った米国ダート血統に期待
データは2012年以降の函館スプリントSを集計。3着内馬の血統表は以下の通り。
過去10年でディープインパクト系を含むサンデー系種牡馬を累計すると【3-4-3-39】(勝率6.1%、連対率14.3%、複勝率20.4%/単勝回収値170)と計3勝をあげているが、勝率や複勝率などをみると好走率は低めだと言える。サンデー系のなかではディープインパクト系が好成績をあげているが、好走馬3頭のうち2頭は札幌競馬場で行われた昨年の1着ビアンフェ、3着ミッキーブリランテが含まれており、今年は函館開催に戻ることも踏まえるとサンデー系以外のところから推奨馬を狙いたい。
右回りの洋芝が舞台であるが、キングマンボ系、フォーティナイナー系がそれぞれ2勝しているなど、米国ダート血統の好走が目立つ。これは開幕週で行われ、前傾ラップの短距離レースでも先行ができるダッシュ力と持続力を持った米国ダート血統の血が活かされるのだろう。
そこで今回はキングマンボ系からロードカナロア産駒2頭を推奨馬としてピックアップしたい。
1頭目は、昨年キーンランドCを制したレイハリア。近2走は京阪杯16着、高松宮記念17着と惨敗が続いているが、今回は心機一転、松岡騎手と新コンビを組む。父ロードカナロア×母父マンハッタンカフェの牝馬は芝1200mに出走すると【5-2-1-6】(勝率35.7%、連対率50.0%、複勝率57.1%/単回収値820)と抜群の成績。なかでも前走から鞍上が乗り替わり時は【3-1-1-2】(勝率42.9%、連対率57.1%、複勝率71.4%/単回収値384)と非常に高い勝率を示しており、新コンビで巻き返しに期待したい。
2頭目は、ジュビリーヘッドに注目したい。3勝クラスに昇級後はなかなか勝ち切れなかったが、前走船橋Sで快勝しオープン入りを果たした。今回は初重賞挑戦となるが、父ロードカナロア×母父ディープインパクトの牡馬は、前走1着した次走にオープン以上の芝レースに出走すると【4-0-0-5】(勝率、連対率、複勝率44.4%/単回収値176)と高い勝率を誇っているように、勢いに乗っているときは好調を持続出来るタイプ。今回は人気にはならないだろうし初重賞の壁も勢いで突破し、穴をあけてもらいたい。
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文・中井達也(SPREAD編集部)