【シルクロードS/全頭診断】想定5人気以下に「3.1.1.1」 ルメール騎乗エターナルタイムは“消し”も

 

【シルクロードS/全頭診断】想定5人気以下に「3.1.1.1」 ルメール騎乗エターナルタイムは“消し”も

今週は京都競馬場で、第29回シルクロードステークス(GIII、芝1200m)が行われる。ハンデ戦かつフルゲートの今年は波乱ムードが漂っており、穴馬発掘が捗りそうな一戦だ。

ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬18頭の全頭診断を行う。

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■シルクロードステークス2024 出走予定馬全頭診断

・アグリ

得意の阪神芝1400m替わりで巻き返しに成功した前走。その一戦を思えば同条件の阪急杯を使いたくなるところだが、陣営は芝1200mを選択した。過去に国内で2度使われたGIはいずれも1カ月以内のレース間隔。昨年も参戦した高松宮記念を大目標に間隔をあけることを目的とした場合、ここでの勝負気配には疑問が残る。押さえまでか。

・エターナルタイム

C.ルメール騎乗で上位人気が予想される馬だが、京都開催の2011~20年のシルクロードSにおいて前走1600m組は【0.0.0.8】。全4勝が上がり3F33秒台と高速馬場適性が高く、時計のかかる京都替わりでの一変は容易ではなさそうだ。バッサリ切る選択肢も想定すべきだろう。

・オタルエバー

2歳時から頭角を現していた馬だが、本格化を印象付けた近2走を見るより若い時期はポテンシャルでカバーしていたのだろう。重馬場の2走前、勝ち時計1分7秒台の前走とまったく異なる馬場コンディションで連勝した点は高評価。直線非急坂コースは【3.1.1.1】掲示板外がなく、再度の好走が期待できる1頭だ。

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・カイザーメランジェ

当舞台を使われた3走前は17着と大敗。上位進出は難しい注文と言えそうだ。

・カワキタレブリー

フタ桁着順が続く現状。厳しい。

・サトノラムセス

この馬で注目したいのは冬競馬への適性。8連対中6連対が12-2月の寒い時季で、昨年同時期は芝1400mで2着に3馬身と優秀なパフォーマンスを示していた。休み明けの前走淀短距離Sは4着とまずまず。冬馬が叩き一変をはたす可能性は頭に入れておきたい。

・サンライズオネスト

得意の中山でも馬券内突入が叶わなかった近2走。オープンクラスでの良績に乏しい京都替わりはマイナスと言わざるを得ない。

・サンライズロナウド

昨年は中距離を使われていたが、2走前から短距離にシフトチェンジ。前走は直線一気の末脚で突き抜けた。初の芝1200mが重賞はいささかハードルが高い印象も、長めの距離実績がある点はタフな京都芝向き。3着のゾーンで警戒したい。

・ジューンオレンジ

芝1400mで連勝中の馬。いずれも馬場や展開に恵まれた感があったとはいえ、クラスが上がるたびに着差を広げているのは成長の証だろう。中1カ月以上の休み明けは【3-0-1-0】と大崩れなし。冬の道悪で勝ち上がったようにタフな芝も問題なく、昇級戦でも軽視は禁物だ。

・ショウナンハクラク

オープンクラスでは掲示板外が続く現状。クラス通用にはもう少し時間がかかりそうだ。

・ディヴィナシオン

フタ桁人気かつ掲示板外が目立つ現状。一変を望むには酷に映る。

・テイエムスパーダ

重賞2勝はいずれもオール野芝の高速馬場。時計のかかる今の京都芝が合うとは思えない。

・トゥラヴェスーラ

重賞での馬券内は春競馬に限定。ここは次走への叩き台と捉えたい。

・バースクライ

条件戦を3連勝中の上がり馬。僅差をものにしている勝負根性には目を見張るものがあるが、裏を返せばギリギリの勝利がほとんどということ。時計のかかる馬場での良績も豊富なだけにノーマークにはできないが、半信半疑の印象は否めない。

・ホープフルサイン

重賞では【0.0.0.4】と厚い壁にぶち当たっている現状。連続好走は至難の業か。

・メイショウソラフネ

この舞台で施行された前走淀短距離Sは2着。当時と馬場コンディションが異なることは考慮すべきだが、同馬の母メイショウデイムが淀短距離S→シルクロードSと連続好走をはたした点も含めて何らかの印は必要か。

・リバーラ

2歳秋のファンタジーSを最後に馬券内から遠ざかる現状。厳しい。

・ルガル

芝ダート問わず1200mでは【1.2.0.0】連対率100%。そのなかには冬競馬の勝利も含まれていた。芝での好走に目を転じると、不良馬場での圧勝や上がり3F32秒7の2着と馬場不問で好走多数。斤量57.5キロは決して楽とは言えないが、極端な枠にさえ入らなければ上位争いは必至か。

UMAJIN.netより一部編集・転載(2024年1月25日 18:00公開の記事

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。