■グレナディアガーズ
【中間調整】前走の京成杯AHは4カ月ぶりの一戦。1番人気は裏切ってしまったものの、古馬とは初対戦だったし、ハンデ56キロもこたえたようだ。それでも3着を確保したあたり、やはり地力は高い。その後は短期放牧を挟んで、昨年制した朝日杯FSと同じ阪神マイルで行われるこのレースに向け、じっくりと乗り込まれている。10月28日に中内田師自身が反応を確かめ、坂路ラスト2F13秒0-12秒6(馬なり)と中間の初時計でさっそく軽快な動きを披露。そこから坂路とCWを併用し、ジワジワと気配を上げてきた。1週前追いには今回初コンビを組む池添騎手が騎乗。鞍上が反応の良さを確かめるように仕掛けると、先行馬をあっさり抜き去っている。
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【最終追い切り】最終追いは中内田師が騎乗し、栗東坂路で併せ馬。古馬2勝クラスへ楽に取り付き、坂では終始アオり気味に進む。追われた相手がギアを上げた分、ラストでアタマ差遅れたものの、手応えの差は歴然だった。グレナディアガーズ自身はまったく追うところなく、ラスト2F13秒0-12秒1と鋭い切れでまとめている。
【見解】本来はアメリカ遠征が視野にあり、そこからの路線変更。だが朝日杯FSと同じ舞台で行われる一戦とあって、ある程度は織り込み済みだったのだろう。調整は順調に進んでいる。“代打”となる池添騎手が騎乗した1週前追いでの人馬一体ぶりは惚れ惚れするほど。遅れ入線に終わった最終追いは、抜かそうと思えば抜ける手応えながらオーバーワークを避け指揮官がグッと堪えたものでむしろ好感が持てる。勝ち負けの可能性十分。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。