今週は中山競馬場で中山記念(芝1800m)が行われる。開幕週での施行ゆえ、逃げ先行馬の激走が目立つレース。次走に大舞台を見据えたGI馬が馬券外に敗れるケースも珍しくなく、波乱傾向が強い一戦と言えるだろう。
過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをもとに出走馬を分析していく。ここでは「プラスデータ」としてソーヴァリアントを取り上げる。
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■中山記念は社台ノーザン系クラブ馬の天下
前走チャレンジCで同一重賞連覇を達成。確かな実績を積み上げこの舞台に臨むのがソーヴァリアントだ。GI好走馬が出走するここは1番人気の座を譲るかもしれないが、このメンバー相手に通用するのだろうか。参考となる以下データをご覧いただきたい。
・前走2着内の社台ノーザン系クラブ馬【1.2.3.1】
馬券内率は驚異の85.7%。ダービー以来の実戦だったドゥラメンテをはじめ、該当馬の好走率には目を見張るものがある。中山記念は社台ノーザン系クラブ馬の天下だ。
なお、私がこの馬でもっとも評価しているのは「マクリ」の力。未勝利戦に利尻特別、藻岩山特別とすべてマクリつつ4角先頭で押し切った。とりわけ強調すべきなのが利尻特別で、洋芝で計時したラスト3Fは11秒3-10秒9-10秒9。これに匹敵する馬を探してみたところ、ラスト1F11秒台前半すらアドマイヤムーン(GI3勝)ぐらいしかいなかった。開幕週の中山向きの脚質を武器に狙うは重賞連勝だ。
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中山記念2023予想コラム一覧
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。