26日に中山競馬場で行われる中山記念(GII、芝1800m)の「血統傾向」を分析する。
2018年以降の中山記念で3着内に入った種牡馬データを集計した下記の血統表をもとに推奨馬2頭を紹介する。ここでは、そのうち1頭を紹介する。
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■パワーとスタミナが豊富なステイゴールド系
昨年は勝ったパンサラッサが作る特殊なハイペースの影響なのかキングマンボ系がワンツースリーを独占したが、基本的にはサンデー系が【4.2.1.23】と強いレース。なかでも強さを発揮しているのがステイゴールド系種牡馬でその集計成績は【2.2.0.6】、勝率20.0%、複勝率40.0%、単回収値123と、出走頭数が10頭と少ない中連対圏に4頭も輩出。
2019年は5番人気のウインブライト(ステイゴールド産駒)が勝利、2着にも6番人気のラッキーライラック(オルフェーヴル産駒)が入ってステイゴールド系のワンツー決着だったように人気薄でも走っており、外せない存在だ。
対してハービンジャー産駒は過去5頭の出走があったが。すべて馬券圏外に敗れており、前走準オープンを勝って穴人気になりそうなリューベックにとっては厳しいデータといえる。
また中山芝1800mは、スタートしてすぐに急坂が待っている起伏に飛んだタフなコースで、マイル路線からの参戦馬も多く、ゴールまでワンペースで流れる傾向にあり、「消耗戦」になりやすい。そこで、パワーとスタミナが豊富なステイゴールド系種牡馬の出番というわけだ。
今回は母父にステイゴールドの血を持つ穴馬に注目する。
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■ショウナンマグマ
父に米GI2勝のザファクター、母父に2001年の香港GI・香港ヴァーズで悲願のGI制覇を成し遂げたステイゴールドがいる配合。本馬はもまれ弱く、離して逃げる競馬がベストの馬で昨夏のラジオNIKKEI賞では逃げ粘って2着に好走。スムーズに逃げられるかどうかは大きなポイントと言える。
さらに距離についても傾向がある馬で、2000m以上のレースだと好走歴がないが、1800mの距離だと【3.1.0.0】と抜群の戦績を残している。前走の東京新聞杯ではマイルの早いペースのせいか逃げられず16着に敗れているが、今回は適条件の1800mに戻って、単騎逃げできるようならこの強力な相手でも一発があっていい。
また血統面でも推せるポイントがあり、父ノーザンダンサー系×母父ステイゴールドの牡・セン馬は、中山芝コースが得意で、2018年以降の成績は【5.1.2.13】、勝率23.8%、複勝率38.1%、単回収値206と非常に勝率が高く馬券妙味も抜群。
なかでもキャリアが15戦以内だと【5.1.1.10】、勝率29.4%、複勝率41.2%、単回収値254と、データの精度はさらに上がる。ショウナンマグマのキャリアは12戦で経験と鮮度のバランスがちょうど良い時期を迎えており、得意な中山1800mの舞台なら重賞でも通用すると見た。
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文●中井達也(SPREAD編集部)