今週は中山競馬場で中山記念(芝1800m)が行われる。開幕週での施行ゆえ、逃げ先行馬の激走が目立つレース。次走に大舞台を見据えたGI馬が馬券外に敗れるケースも珍しくなく、波乱傾向が強い一戦と言えるだろう。
過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをもとに出走馬を分析していく。ここでは「プラスデータ」としてイルーシヴパンサーを取り上げる。
◆【中山記念2023予想/穴馬アナライズVol.2】想定“10人気”前後の爆穴 「中山千八のここでマークが必要」
Advertisement
■良馬場では抜群の安定感
前走京都金杯で2勝目となる重賞勝利を飾った馬。とはいえ当時は左回りのマイル戦で、右回りの1800m替わりの今回は一筋縄ではいかない印象もあるが、明確なプラス材料となる以下データをお伝えしたい。
・良馬場の成績【5.1.0.1】
この馬で強調したいのは馬場適性。前走のような良馬場芝では【5.1.0.1】とほとんど大崩れがなく、唯一の馬券外はスムーズさを欠いた安田記念に限定されていたのだ。
過去に3度使われた中山芝はすべて稍重-重。その3戦で中山適性を疑問視するには早計と言えるだろう。開幕週で良馬場が見込める日曜中山芝なら軽視は禁物だ。
▼その他、データ攻略
◆【データ攻略】馬券内率“85%”の驚異 名馬と共通する「バックボーンとマクリの脚」
◆【データ攻略】単勝オッズ“2桁”想定は連続好走OK 歴代勝ち馬3頭と同じ臨戦過程
◆【データ攻略】想定“8人気”にジャイキリ警報 条件替わりは「2の2」をもたらす好条件
中山記念2023予想コラム一覧
▼追い切り診断
◆【追い切り診断】ダノンザキッドを上回る「S」の最高評価 「精神、肉体面で充実期」
◆【追い切り診断】復活期す実績馬に高評価「A」 「時計平凡も気迫十分な雰囲気」
◆【追い切り診断】ヒシイグアスを上回る高評価は4歳世代 「体調の良さは特筆レベル」
◆【追い切り診断】GI好走実績も辛口「B」評価 「馬が競馬モードに戻り切っていない」
▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズVol.1】前日“8人気”前後の刺客 「前走内容で甘く見ると痛い目に遭う」
◆【穴馬アナライズVol.2】想定“10人気”前後の爆穴 「中山千八のここでマークが必要」
◆【穴馬アナライズVol.3】単勝オッズ“2桁”の妙味 「距離短縮+コース替わりで買い」
◆【危険な人気馬】GI好走馬は“消し”評価 「好走→凡走のパターンに該当」
▼騎手データ
◆【騎手データ】条件合致で馬券内率“8割”超 堅軸も「3着固定」が面白い存在
▼血統傾向
◆【血統傾向】単回収値「258」で馬券内率7割 非根幹距離の今回が狙い目
◆【血統傾向】前走大敗の穴馬にリベンジの予感 今なら単回収値「254」で馬券妙味も抜群
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】ダノンザキッドの1枠は単回収値トップ 馬券内“4年連続”の好枠は条件付き
◆【前走ローテ】距離短縮の“GI組”強し 金杯組は「京都より中山」が優勢
◆【脚質傾向】4角4番手以内が10連勝中も、先行馬を脅かす「上がり3F最速」
▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「2023中山記念-注目馬分析編」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。