■ジャスティンパレス
【中間調整】神戸新聞杯を快勝し、重賞を初制覇。続く菊花賞ではレコード決着にハナ+半馬身の3着に入った。前走・阪神大賞典は7着だった有馬記念からプラス16キロという馬体増で臨んでいたが、太くは見えずほとんどが成長分。レースでは好位のインで絶妙に立ち回り、直線で鋭く抜け出して重賞2勝目をゲットしている。
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その後は天皇賞・春を目指し、いったんにノーザンファームしがらきで短期放牧。4月5日に栗東へ戻り、9日に坂路14-14をこなしたのが初時計だった。19日にCW併せ馬には前走時から調整役を任されている高倉騎手が騎乗。3歳1勝クラスを追走し、ややズブさを感じさせながらもこれをねじ伏せるように抜き去り、1馬身の先着を果たしている。
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【最終追い切り】強い負荷を掛けた1週前追いが実質の最終追い。レース当週はC.ルメール騎手が意思疎通をより深めるような、終い重点の内容となった。テンションが高く、やや行きたがる面を見せるもしっかりなだめられ直線へ。目標の相手と体が並んだ直線では相手が加速してきたのに対応し、ギアを上げ、最後にもうひと伸びして1馬身の先着。重苦しさはなく、動きにしなやかさがあった。
【見解】大幅馬体増で前走を快勝したように、ここへ来てのパワーアップぶりは間違いないところ。ただし、その分素軽さが若干損なわれた感もある。リフレッシュして臨んだ前走時より、今回のほうがいくぶん硬さがあり、シャープさも前回のほうが良かった。依然好調域ではあるものの、言って上積みは強調しづらい。前走で先着した相手に逆転される可能性は考えておきたい。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。