■タイトルホルダー
【中間調整】昨年、阪神で開催だった天皇賞・春では後続に影を踏まさず逃げ切り、2着ディープボンドに1秒1差をつけて完勝。昨年後半は凱旋門賞、有馬記念と大敗が続いたが、今年初戦の日経賞で2着に1秒3差という圧勝を収め、その実力にいっさいの陰りがないことをアピールした。昨年同様のローテーションで、春の盾連覇に向かってくる。
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前走後は予定通り在厩で調整。丹念にケアを施され4月7日の初時計で坂路2F12秒8-12秒7(馬なり)とスムーズな動きを見せ、前走からの順調な回復ぶりをアピールした。1週前追いとなる19日のウッド併せ馬には横山和騎手が騎乗し、オープン馬に対し追走先着。全体時計、終い1Fともに速く、手応えもたっぷり残っていた。昨年同時期より楽に動けており、肉体面でさらに成長を果たしている感さえある。
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【最終追い切り】先週ある程度の負荷が掛かっており、レース当週はウッドで横山和生騎手を背に3歳未勝利を目標に終いだけ伸ばす内容。相手にあっさり取り付き、脚力の違いで抜け出しにかかる。相手が盛り返してきて結局は併入となったが、無理をさせず余力はたっぷり残っていた。低重心でシャープな走りは好印象。
【見解】同じローテだった昨年をトレースするかのような順調な調整ぶり。その昨年は接戦だった日経賞の反動の影響か、輸送を控えるレース当週の全体時計が1週前より速いというある意味ギリギリの調整だったが、今年は1週前でハードに追い当週は微調整に徹する調整過程だ。昨年以上の盤石さを感じるところで、連覇の可能性は濃厚。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。