■レイパパレ
【中間調整】前走は自身初の海外遠征戦となった香港Cで6着に終わっている。しかしスタートで後手を踏んでしまい不本意な位置でのレースだったことに加え、4角や直線でも不利が重なったことを踏まえると、決して力負けではなかったはずだ。その後、今年前半は国内専念となり、この金鯱賞をステップに大阪杯連覇を目指す青写真が描かれている。2月17日に放牧先から栗東へ戻り、20日に坂路で初時計。23日には坂路4F52秒6-1F12秒7(馬なり)と終いはやや要したが、悪くない動きを見せている。3月2日の1週前も坂路追い。大きく先に行く馬を見ながら、抜きにはいかず折り合い面を重視した内容。この日もスパッと弾けなかったが、落ち着きのある走りを見せていた。
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【最終追い切り】坂路で同厩の3歳OP馬・スタニングローズを目標に、後方で脚をじっくり溜める形の併せ馬。満を持して抜きに行ったが、その際に大きく内へ切れ込んでしまい相手とはかなり離れた状況に。結局体を併せないまま、あっさりパスして駆け抜けた。体が並ばなかったのは誤算かもしれないが、相手を問題にしなかった末脚はさすが。
【見解】中間の乗り込みではラストで伸び切れない面を見せていたのが気になるところ。海外遠征の見えない疲れがまだ残っているのかもしれない。最終追いこそ迫力ある姿を見せたが、併走の予定が単走になったのはやはり誤算だろうし、仕掛けてからトップギアに入るまで若干タイムラグがあった。目標は大阪杯連覇。海外帰り初戦というエクスキューズが成り立つここは、あくまで“前哨戦仕上げ”か。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。